男性の妊娠に関係する体の仕組み

男性の妊娠に関係する体の仕組み

2011年11月18日   2015年2月6日
妊娠に関係する体の仕組み

男性にとって妊娠するために必要なことは、元気な精子を多く製造し、勃起と射精ができることです。

精子の数を調べる場合は、見て判断できるものではないので、病院での検査が必要になります。
インポテンツなどの勃起障害を起こしている場合は、夫婦の行為が出来ませんが、精子が正常であれば、人工授精や体外受精などで妊娠することができます。

精巣について

精巣の図精巣は精子を製造する役割を持った器官です。また、体に必要な男性ホルモンを生成して分泌する役割もあります。

精巣は、白膜とよばれる丈夫な膜に包まれており、その内部には約250もの精巣小葉という小さな仕切りがあり、その中に精細管とよばれる細い管が詰まっています。

この精細管が集まって精巣網になり、やがて1本の精巣上体管となります。
ここが精子の製造する場所となります。

精巣上体について

精巣上体は頭部、体部、尾部の3つの部分に分けられ、この中で10~20日ほどかけて精子が成熟していきます。
尾部には精子が常に貯留されていますから、正常に射精できない不妊症の場合はここから直接精子を採取することもできます。

精液と精子について

男性が精子を射精するときの精液の量は1.5ml以上ほどで、正常な精液1ml中に3900万個以上の精子が含まれています。
精液1ml中に精子が1500万個以下の状態を乏精子症、精液中に精子が1個もない状態を無精子症と言いい、どちらの場合も不妊治療が必要です。
また、精子の数は十分でも、精子の運動率が悪かったり奇形の精子が多い場合は、受精や妊娠の確立は低くなってしまいます。

男性不妊症の原因の多くが精子に関するものです。
これらの不妊原因としては、男性の精巣で精子自体を製造することができない場合(造精子機能障害)や、精子を運ぶ精管がつまっている場合(精路通過障害)などがあり、男性不妊の原因の7割以上を占めています。

精子の状態を調べるために、マスターベーションで精液を採取し、顕微鏡で観察する精液検査があります。

ただ、精液検査の結果値はストレスや寝不足などで日によって大きく変化します。検査で悪い結果がでても時間をおいて再検査することがよいようです。

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