お産に必要な3つの要素

お産に必要な3つの要素

2011年12月1日   2015年2月6日
出産について

お産は妊婦だけの力で出来るものではありません。もちろん妊婦の力も必要ですがスムーズなお産には3つの要素【3P】が必要とされています。

  • PASSENGER:胎児(通過する人)
  • PASSAGE:産道(通り道)
  • POWER:娩出力(押し出す力)

胎児

お産は妊婦の力で成し得るものではありません。赤ちゃんの力や体の大きさも重要な要素のひとつです。

産道の状態や妊婦の娩出力が良くても赤ちゃんの体が大きすぎると、やはり難産になりがちです。また赤ちゃんの外界へ出ようとする力も重要です。

狭い産道で赤ちゃんは、まだやわらかい頭蓋骨の継ぎ目を重ね合わせて頭を小さくすることで何とか産道を通りぬけます。さらに赤ちゃんは、産道の形に合わせて首や頭などの方向や、体の姿勢など向きを変えて少しずつ回りながら出てきます。これを『児頭回旋運動』と言い、お産のための赤ちゃんの重要なお仕事です。

産道

産道は赤ちゃんが産まれる時に通ってくる道です。スムーズなお産のためには適度な広さと柔らかさが必要になってきます。

産道はお産が近づくと、筋肉や靭帯が伸びやすくなり軟らかくなる事で、産道が広がり赤ちゃんがスムーズに通り抜けることができます。しかし、妊婦が太り過ぎていると、皮下脂肪で産道が狭くなり赤ちゃんが通りづらくなってしまいます。
そのため妊娠中の適度な運動は太り過ぎを抑えるだけでなく、筋肉や靭帯が伸びやすく軟らかくなり、赤ちゃんが通りやすい産道になります。

娩出力

娩出力は赤ちゃんを外へ押し出そうとする力で、陣痛といきみです。陣痛は子宮が収縮して赤ちゃんを押し出そうとする力で、妊婦が意識的に出来るものではありません。

しかしその陣痛のタイミングにあわせていきむ事で、効率的かつスムーズなお産が可能となります。また、いきむ力は相当体力を使いますので、妊娠中の適度な運動や体力づくりが大切になってきます。

やみくもにいきんでいては、いくら体力があってももちません。陣痛のタイミングにあわせて効率的にいきむ事で、赤ちゃんの誕生まで押し出す力『娩出力』が続くのです。

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