母乳による授乳の間隔と回数
母乳による授乳の間隔と回数は?
生後1カ月間、ほとんどの赤ちゃんは授乳時間が定まらず、おっぱいを飲みたがる間隔や飲む量も異なるため授乳の時間をきっちり決める必要はありません。
だいたいの目安として新生児期は、2〜2時間半おきにおっぱいを飲む赤ちゃんがほとんどです。
その後も「自律授乳」といい、赤ちゃんがほしがる時にほしがるだけ飲ませてあげるとよいでしょう。授乳の回数、時間の間隔を無理に決める必要はありません。
しかし、赤ちゃんは泣くことでしか気持ちを表現することができないので、お腹がすいているのか、おむつが汚れて気持ち悪いのか、眠いのか、甘えたいのかなどを見極めなければなりません。
最初はお母さんもなぜ赤ちゃんが泣いているのか分からなくて当前ですので、泣くたびにおっぱいをあげてしまうでしょうが、徐々に赤ちゃんの要求が分かるようになってくるので、焦らず赤ちゃんと過ごしましょう。
母乳が十分に飲めている赤ちゃんは3時間くらい授乳間隔があきます。
生後3カ月を過ぎると、夜中の授乳がなくなり、日中、3〜4時間ごとの授乳に落ち着いてきて、回数も1日に5〜6回に減ってきます。
しかし、個人差がありますので、卒乳するまで夜中の授乳が必要な赤ちゃんもいます。
母乳の飲ませ方
授乳の時間は赤ちゃんとお母さんとの最高のスキンシップタイムです。赤ちゃんは本能的に安らぎを感じ、心地よく感じます。
なのでコミュニケーションとなる授乳タイムはしっかり抱いて、赤ちゃんの目を見ながら話しかけたり、笑いかけてあげましょう。
これはミルクでの授乳の場合にも同じことが言えます。今しかない赤ちゃんとの授乳時間をテレビや携帯電話など授乳以外のことに気を取られないように気をつけましょう。
また、母乳が余っている場合には搾乳して冷凍保存しておくか処分し、おっぱいが空の状態にしましょう。そうすることで新しい母乳が作られ、次の授乳時においしい母乳を赤ちゃんに飲ませることができます。
授乳時間
生まれて間もない新生児には片側10分づつの両方で20分程度吸わせるとよいでしょう。あまり長く吸わせると赤ちゃんが疲れて寝てしまうこともあります。その場合は片側5分づつにするなど工夫してみましょう。
赤ちゃんが慣れてきて、吸う力がつく生後2ヶ月頃になると授乳時間は短縮され、10〜15分ぐらい母乳を吸わせると赤ちゃんは満足します。
ゲップをさせましょう
授乳のあとはゲップをさせて排気してあげましょう。
ゲップをしないと後から空気と一緒に母乳を吐き戻したり、空気がお腹を圧迫するので気持ち悪くなります。
しかし、新生児にとって母乳を吐き戻すことは生理現象ですので、ゲップさせても吐き戻すことはあります。
また、ゲップをさせようとしても、なかなか出ない場合には無理にゲップをさせる必要はないので、強く背中を叩いたり、長時間出すためにさすったりしなくても大丈夫です。
母乳を飲ませる時期
昔は、生後10カ月頃になると「断乳」をするように勧められていましたが、現在では、授乳によって得られる親子のスキンシップやコミュニケーションが子どもの心によい影響を与えることが分かってきていますので、1歳以降でも母乳が十分に出ていれば断乳する必要はありません。
赤ちゃんが母乳を好み、お母さんもまだまだ母乳を飲ませていたい場合には、時間を決めて授乳し、その時に親子のふれあいを十分に楽しみましょう。
しかし、離乳食が進まなかったり、むし歯の原因となったりしますので、だらだらと母乳をあげるのではなく、おやつの時間など時間や回数を決めて授乳するように心がけましょう。
また、母乳が十分に出ず、赤ちゃんの要求を満たせない場合には、人工栄養に移行します。母乳育児ができないことを悩んだり、引け目に感じたりせずに、安心してミルクを与えましょう。