睫毛内反・睫毛乱生(逆さまつ毛)

睫毛内反・睫毛乱生(逆さまつ毛)

2018年3月19日 
目の病気

睫毛内反・睫毛乱生(逆さまつ毛)

症状

瞼(まぶた)の淵が内側に曲がり、まつ毛が眼球に向かって生えている状態を睫毛内反(しょうもうないはん)といいます。特に乳幼児は鼻柱が低いために、下瞼の鼻側に多くこのような状態がみられますが、1歳を過ぎると内反は無くなり、まつ毛が眼球に触れることはなくなります。しかし、それまでの間にまつ毛で結膜が刺激されて結膜炎を起こすことがあります。
涙が多い場合は、鼻涙管閉塞によって起こる結膜炎との区別が必要です。涙ヤニが多い、屋外で眼を閉じる、眼をよくこするといった症状があれば、睫毛内反が疑われます。眩しさや異物感からこのような症状があらわれます。
睫毛乱生の場合は、何本かのまつ毛の生え方が揃わず内側に向かって生えます。不揃いのまつ毛により角膜や眼球結膜が刺激されて涙や眼ヤニが増え、時に結膜炎を引き起こします。

治療

結膜炎に対しては、抗菌薬(抗生物質)の入った点眼薬を使用します。2歳を過ぎても内反が多く残る場合は、手術が必要になります。術後に瞼に沿って残る溝は、成長するにつれて消えるので心配要りません。
睫毛乱生の場合は、通常は乱生している数が少ないので、結膜保護・保湿・充血除去を目的とした一般点眼薬を使用し経過を見ます。結膜炎の治療とは異なり、抗菌薬は使用しません。また、成人の逆さまつ毛と違い、角膜障害はほとんどないので睫毛抜去手術は必要ありません。

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